乳歯のむし歯、どうせ抜けるからいいんじゃない?(ダメです。。。)

      2024/12/17

成田市公津の杜の歯医者、はばたき矯正・こども歯科

こんにちは、はばたき矯正・こども歯科 院長の北見です。

乳歯のむし歯、「どうせ抜けて生え代わるんだから、ほっといてもいいんじゃない?」と思っている方はいませんか?

もし思っているとすれば、声を大にしてそれは大きな間違いだと言わざるを得ません。
乳歯のむし歯は、そのあとに出てくる永久歯に大きな影響を及ぼします。
今回は乳歯のむし歯の特徴と、永久歯に与える影響についてお話したいと思います。

 

乳歯のむし歯の特徴

むし歯の進行が早い

乳歯は永久歯と比べて歯の質が未熟で柔らかく、また構造としてとても薄くて弱いものです。
歯の表面を覆うエナメル質や象牙質の厚みは、なんと永久歯のおよそ半分という薄さです。
そのため、むし歯の進行がとても早く、気づかないうちに中の神経までむし歯が進行していることも多く見受けられます。

 

乳歯は小さく、形が複雑

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乳歯は小さいわりに形が複雑で、咬む面の凹凸が大きいのが特徴です。
溝が深いため歯ブラシの毛先が届きにくい形態をしています。
また歯と歯の間も見えにくく、口の中をのぞいただけでは一見わからないむし歯が、実は大きく広がっていることも多いものです。

 

夜間授乳や間食などで口の中に糖分が残る時間が長い

成田市公津の杜の歯医者、はばたき矯正・こども歯科の予防歯科

夜間授乳を離乳食期以降も長くつづけた場合や、間食の習慣などにより、細菌の養分となる糖質が口の中に残る時間が長い傾向にあります。
食べるタイミングについては別の記事(キケン!「ダラダラ食べ」「ダラダラ飲み」)でお話してますので、よろしければこちらもご覧ください。

⇒キケン!「ダラダラ食べ」「ダラダラ飲み」

 

乳歯のむし歯を放っておくと、、、

乳歯のむし歯は痛みが出ないまま進行することも多く、気づかず放置していると神経を侵し顎の骨まで感染が広がります。
乳歯の下の骨の中には形成途中の永久歯の種がいますので、多大な影響を受ける可能性が高いのです。

①永久歯がうまく作られなくなる
乳歯のむし歯が神経に達し、根っこの先から骨の中に細菌が入り込むと、作られている途中の永久歯が変色したり、一部欠けた形になったりします。

②歯並びかみ合わせが悪くなる
むし歯で本来抜けるタイミングよりも早く欠けたり抜けたりすると、その両隣の歯が倒れこむように傾き、歯並びが崩れていきます。
また根っこの先に膿の袋ができると、その下の永久歯が行き先をふさがれ、別の方向に向かって生えてこようと移動し始め、おかしな位置で出てくることもあります。

③顎の発達を妨げる
むし歯で痛みがあったり噛めないところがあると、無意識に避けて食べようと片側だけに偏って噛むクセがつくことがあります。
偏ったクセがあると成長期の顎に十分に発達せず、バランスが悪くなり、噛む力が弱くなってしまいます。

④永久歯のむし歯リスクが高くなる
永久歯は生え始めは表面が未発達の状態でお口の中に出てきます。唾液の成分などを取り込みながら仕上がっていくので、生えたての永久歯はむし歯に弱い状態です。
むし歯で開いた穴には大量の細菌が住み着いていますので、お口の中の細菌量は桁違いに多くなります。
細菌量が多ければそれだけ生えてきた永久歯のむし歯リスクも跳ね上がります。

⑤口腔習癖を引き起こす
むし歯や歯ぐきの炎症でむず痒かったり歯がない部分があると、舌や唇・指や爪などを噛むクセが出る子もいます。
数か月単位で続くと歯が押され、歯並びに大きな影響が出ます。

 

乳歯の治療は難しい。だからこそ予防が大切。

乳歯のむし歯を放置することでいかに大きな影響が出るかご理解いただけたでしょうか。
できてしまったむし歯はできるだけ早期に治療が望ましいので、「怪しいな」と思ったら迷わず歯科医院を受診しましょう。

ただ、乳歯のむし歯の治療は非常に難しいです。
歯の構造が薄く弱い、唾がたくさん出るので材料がうまくつかない、なにより怖がって暴れてしまうなど、適切な処置を行うためのハードルが高いのが現実です。無理やり押さえつけて処置をすれば恐怖心が強くなり、その結果歯医者から足が遠のいてしまうことで負のループに入ってしまうこともあります。
歯医者への恐怖心を作らないためにも、乳歯をむし歯にしない「予防」が大切なのです。

むし歯予防の方法は、「フッ素の使い方」や「ダラダラ食べ」などの記事をご参照ください。

⇒歯を守る「フッ素(フッ化物)」の正しい使い方
⇒キケン!「ダラダラ食べ」「ダラダラ飲み」
⇒仕上げ磨きいつまで?どんなやり方が良い?

 

おわりに

乳歯はただの使い捨ての歯ではありません。
成田市公津の杜の歯医者、はばたき矯正・こども歯科 顎の成長に不可欠で、永久歯に引き継ぐまでしっかり長く使っていただきたい大事な歯です。
ご家庭でむし歯を見つけるのは困難ですので、症状がなかったとしてもかかりつけで定期的に確認してもらうことが大切です。

成田市公津の杜の歯医者、はばたき矯正・こども歯科では、0歳からでも診察できるごろりん診療室もあります。
大切なお子さんの歯をしっかり見守りたいと願う保護者の頼れるサポーターとしてお役に立ちたいと考えています。

 



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