お口のトラブルの張本人「口腔内細菌」

   

成田市公津の杜の歯医者、はばたき矯正・こども歯科の予防歯科

こんにちは、はばたき矯正・こども歯科 院長の北見です。

私たちのカラダにはたくさんの「細菌」が住み着いていることは、ご存知の方も多いかと思います。
「腸には乳酸菌!」とヨーグルトのCMなどで耳にするように、体にとって有益な細菌も多く、何千種類もの細菌がカラダの中でバランスをとって生息しています。
口の中には700種類以上もの細菌(口腔内細菌)が住み着き、その密度は鼻水と比較すると1000倍(!)と桁違いに多く、大腸とほぼ同じとされています。

一方で、腸管などの消化器には体の中を調整する免疫組織が細菌を制御できますが、口の中は唾液くらいしかありません。
そのため唾液が減少したり、お口のセルフケアが足りない場合、口腔内細菌に対して抵抗できずにお口のトラブルが起こることになります。
今回は、口腔内細菌が原因で起こる病気とその予防法についてお話したいと思います。

 

口腔内細菌が引き起こす病気

①むし歯

細菌が口の中の食べかすを栄養として酸を出し、歯を溶かしてしまうのがむし歯です。
重症化すると歯の中の神経まで入り込み、さらに歯の根っこの先端まで進行すると骨の中まで炎症が広がります。


②歯肉炎・歯周病

細菌が歯の周囲の歯ぐきにとりつき、歯を支える組織や骨に炎症を起こす病気です。
重症化すると歯を支える骨が溶け、次第に歯が揺れるようになり抜けてしまいます。


③口腔カンジダ症

カビの仲間に細菌が口の中で増え、舌や口の粘膜に違和感や痛み、味覚障害などを起こす病気です。
特に免疫力が低下している高齢者に起こりやすいものです。


④誤嚥性肺炎

通常は食事と一緒に食道を通って胃まで飲み込まれる口腔内細菌が、誤って気管から肺に入って炎症が広がると、肺炎を起こすことがあります。
飲み込む力が衰えた高齢者や、脳卒中などで飲み込みがうまく機能しない方は注意が必要です。


⑤感染性心内膜炎、他全身疾患

口腔内細菌が血流にのって全身に回り、心臓に感染を起こして心疾患を引き起こすこともあります。
その他にも体全体の思わぬ病気の引き金となることが報告されており、注意が必要です。

 

口腔内細菌をコントロールするには?

口腔内細菌がいなければ上記のような問題は起こらないのですが、残念ながらお口の中の細菌をゼロにすることは不可能です。
特定の細菌のみを減らすことなども難しいため、現実的にはできる限り口腔内を清潔に保ち、菌の量を少なくコントロールすることがなにより大切です。

 

ブラッシングが基本

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口腔内細菌による病気を予防するには、やはり日ごろの歯磨き(ブラッシング)が基本です。
歯や歯茎との境目にくっつき増殖する細菌をハブラシで物理的に排除することで、口腔内の細菌数は減り、感染のリスクが低くなります。

またハブラシだけでは届きにくい歯と歯の間には、フロス(糸ようじ)や歯間ブラシなどの補助用具を使用することも効果的です。
歯磨きの仕方や適した補助用具選びは、お口の状態によって人それぞれですので、歯医者さんで最適な方法を聞いてもらうのがベストな方法です。

 

舌は汚れていませんか?

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歯だけではなく、舌の表面も掃除してみましょう。
味を感じる上の面が、きれいな薄いピンク色であれば清潔です。白くなっていたり、まだらな模様があったりした場合、舌の上で細菌が繁殖して炎症を起こしている可能性があります。

専用の舌用ブラシがおススメですが、お持ちでない場合は普段のハブラシでなでるようにやさしくこすることでも対応できます。

 

仕上げにうがい薬

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薬局や歯科医院で様々なうがい薬(洗口液)が売られています。洗い流すだけでなく、殺菌成分や炎症を抑える成分が含まれているものも多くあります。
特に寝ている間は唾液が少なくなりますので、就寝前に歯磨きのあと、仕上げとして洗口液を使用するととても効果的です。

注意点は「歯磨きのあと」です。洗口液は口の中がすっきりするような味がついていることが多いので、洗口液だけでも良いように感じてしまいやすいですが、違います。
細菌は仲間同士で集まってバイオフィルムという強力なバリアを形成していますので、ハブラシ等で物理的に壊さない限り、洗口液の効果は半減します。

 

悪いクセや習慣の見直し

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口の中で細菌を制御できるのは唾液だけです。鼻から呼吸できず口から呼吸(口呼吸)しているお子さんや、年を重ねて唾液の分泌が減ってきたご年配の方は、口の中が乾燥し細菌が繁殖しやすい環境でなっていることもあります。

鼻呼吸がしやすくなるトレーニングや治療、唾液が減少するストレス環境や食習慣の見直しなどで改善が見込めることもあります。

 

定期的なプロフェッショナルケアも必須

ご自身だけではどうしてもセルフケアが行き届かない部分は、それぞれの人に必ず出てきてしまうものです。
歯に痛みや不具合を感じなくても、セルフケアだけでは届かない部分を定期的に歯医者で確認し、プロフェッショナルによる専門的なケアをおススメします。

予防歯科ついて

 

おわりに

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細菌は目に見えませんので、しっかりケアができているかご自身ではわかりにくいものです。
痛みもなく気にしていなかった部位が、実は大きな病気に進行していたなんてことはよくあることです。
ぜひ日頃のセルフケアについて、見直してみるのはいかがでしょうか?

むし歯や歯周病、口臭など、お口の中が気になる方は、成田市公津の杜の歯医者、はばたき矯正・こども歯科にお気軽にご相談ください。
悩みや不安などにお応えできるよう丁寧な診察を心掛けております。

 



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